ブルーなポップと中空ロック

何となしに音楽の話をしています。

2019-01-01から1年間の記事一覧

23.雪、無音、窓辺にて。/長門有希(茅原実里)

小説・アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」の登場人物、長門有希のキャラクターソング。 無機質な打ち込みのドラムとSE、そこに乗る情感のこもったストリングスがキャラクター性を表現するエモーショナルな曲。音数の少なさかミックスの妙か、壮大になり過ぎず、ごた…

22.Dune/L'Arc〜en〜Ciel

本ブログで2回目の登場となるL'Arc〜en〜Cielの、メジャーデビュー前のアルバム曲。 曲を通じて流れるコーラスの効いたギターが歌詞やタイトルと相まって異国の風景を連想させる。ドラムはAメロからサビまでシンプルな8ビートで重い刻みが際立つ。そこに乗っ…

21.Hush&Vane/CONDOR44

日本のバンド、CONDOR44(現44th music)の初期曲。 金属音のリフと歪んだバッキングのギターが印象的。ドラムの緩急や変拍子で曲展開が激しい、オルタナバンド然とした仕上がりになっており最後まで気が抜けない。サビはいい意味で各々が塗り合うカオス。 常…

20.TIME ACID NO CRY AIR/dip

dipのアルバム「TIME ACID NO CRY AIR」の表題曲。 歪みながらも鉄っぽいバッキングとフィードバックノイズが無限に続いていく、ドリーミィな一曲。いつかバンドを組んだら、歌い出しの一節 "don't cry at a corner" をバンド名につけたい(意味不明)。 最近d…

カーテンコール

好きなものごとについて話す時、また話す人をみる時、好きであることのスタンスを思うことがしばしばある。すなわち、好きであるなら誰が何と言おうと好きであるのか、あるいは好きであってもあくまで中立的にはかるのか、どちらが一ファンとして在るべき姿…

最近ネガティブな曲や激しい曲ばかり聴いていたこともあり、電車に揺られながら久々に聴いたアンビエント寄りのドリームポップがとても心地良かった。穏やかなテンポと色調を持った音楽は、電車の窓越しに見る景色や、ひいては自分のその行為・動作そのもの…

エルダー

つい最近、Switch版の大乱闘スマッシュブラザーズにバンジョーとカズーイが参戦するというニュースが話題になった気がする。それは子供の頃に元のゲームをやり込んでいた筆者にとっても嬉しい報せだった。今思えば、「バンジョーとカズーイの大冒険」などと…

19.憐/ayumi

ニトロプラスより発売されたゲーム「みにくいモジカの子」のオープニング曲。作詞作曲はking of shoegazerと評されるcruyff in the bedroomのフロントマン、ハタユウスケさんが手がける。 ノイズの塊のようなギター、歪んだベースとダークな雰囲気の曲。イン…

18.ニーナの為に/Art-School

当ブログ2回目の登場となるArt-Schoolのインディーズ時代の楽曲。 篭った音の演奏と文字の詰まった歌が印象的。単純な説明はそれくらいしか思いつかないけど、フレーズやコードなどをどうこうでは形容しがたい、胸を抉るような常軌を逸した空気を感じる。少…

春の日

西日本に住んでいると、東京へ行くのもちょっとしたどころではない旅行になる。ここ数年はライブやイベントで年一回以上は東京へ行っているが、探しているCDも見つからなくなったり、二郎を食べるのにも飽きたりと、まあ昔は東京へ行くためにライブを申し込…

17.A Mundane Phonecall to Jack Parsons/A Sunny Day In Glasgow

アメリカのドリーミー集団、A Sunny Day In Glasgowのアルバム「Scribble Mural Comic Journal」中の一曲。バンド名が長い。曲名も長い。アルバム名もまあ長い。おかげで記事タイトルも長くなってしまった。 ごろごろとしたドラムと、民族楽器のようなアルペ…

16.ピアノガール/くるり

当ブログでは2度目の紹介となるくるりの、メジャー2枚目のアルバム「図鑑」の中の一曲。 ピアノとボーカルのみの変化球な曲。途切れたりヨレたりの不器用なピアノと、岸田繁さんのささやくような静かな歌い上げがよく合っている。特筆すべきはその歌詞で、ど…

15.I Don't Need Love, I've Got My Band/The Radio Dept.

昨日久々にThe Radio Dept.を聴いていたく良い気分になったので、今日もその話をしてしまいます。EPの中の一曲で、アルバムには未収録。 曲中で繰り返し登場するクリーンなトーンのリフがさわやか。B面曲らしいシンプルな構造だがエンディングへの穏やかな高…

14.1995/The Radio Dept.

スウェーデンのドリームポップバンド、The Radio Dept.の1枚目のアルバム「Lesser Matters」中の一曲。 人工的な音処理のドラムに始まり、素朴なギターの音とメロディが重なって曲が進んでいく。伴奏は全体的に終始穏やかだが、ボーカルはサビでぐっとエモく…

13.さよならストレンジャー/くるり

日本の多国籍ロックバンド、くるりのメジャー1枚目のアルバム「さよならストレンジャー」中の一曲で、アルバムの表題曲でもある。 アコギのバッキングが全体を通して鳴っており、湿った空気の漂うような印象を受ける。装飾のように要所で現れるボトルネック…

光になって

筆者は最近になって自作曲の公開を始めたのだが、一つの目標としてiTunes Storeでの配信がある。それは金を稼ぐとかではなく、まあ生計が立てられるようになればそれはそれで万々歳なのだけれど、ストアの隅っこで生きている何かいい感じの曲への憧れに由来…

12. Subterranean Homesick Alien/Radiohead

世界的ひねくれロック集団、Radioheadの3枚目のアルバム「OK Computer」中の一曲。 不穏な音を交えながらもどこか温かみのある電子音が、空間に広がっては消えていき不思議な雰囲気を作っている。ふらふらと動くベースや、出ては消えを繰り返すスネアなども…

11.DROPOUT!?/Saint Snow

いわゆるメディアミックスプロジェクトのラブライブ!の後継作ラブライブ!サンシャイン‼︎において、主人公アイドルグループAqoursのライバルユニットSaint Snowの歌う一曲。 歪んだギターのパワーコード、バスドラの連打(ドラムの聞き分けは不得手であるが)、…

10.Makes Me Think/Trementina

南米チリのシューゲイザーバンド、Trementinaの1枚目のアルバム「Brilliant Noise」の冒頭を飾る曲。 アルバム最初の曲でアップテンポではあるが、盛り上がりきれないメランコリックな雰囲気が漂う。ローの抜けるギターノイズ、おぼろげなボーカルがそんな雰…

9.サファイアの星/東京スカパラダイスオーケストラ

世界をまたにかける9人組、東京スカパラダイスオーケストラの、ゲストボーカルCHARAさんを迎えた歌モノ企画の一曲。完全に余談だが、筆者は歌モノという言葉の使い方が未だに感覚的にわかっていない。 女性ボーカルにメルヘンチックな歌詞と、ポップに仕上が…

we'll

春はなんだか生暖かくて、居ても立っても居られなくなったり、あることないこと思い出したりと忙しい。ここ最近はそんな感慨に至れもしない厳しい気候が続いていて、それは少し悲しいことだった。 そんなわけで、今日は筆者の自作のオリジナル曲、we'llとい…

8.Tom Tom/ The Hundred In the Hands

アメリカのエレクトロの二人組、The Hundred In the Handsの一曲。 ブリブリとしたシンセ、跳ねるメロディが楽しい曲。比較的少なめな音数の中で響くボーカルは、かわいらしくもどこか切ない印象を受ける。 前の記事で紹介したサカナクションや、このバンド…

7.TRAGIC HEROINE/Base Ball Bear

下北系ロックバンド、Base Ball Bearのインディーズ時代の一曲。 イントロからの低いドラムが印象的。Aメロ終わりからBメロで急速に緊張し、サビで一気に放たれるのが気持ちいい。サビの伸びるボーカルと、それに続く細かい音符混じりのギターのフレーズがこ…

6.Rerease/Letting Up Despite Great Faults

近代のドリームポップバンド、Letting Up Despite Great Faults(表記合ってるかな?)の1枚目のアルバム「Letting Up Despite Great Faults」中の締めの一曲。 エレキとアコギの重なる層に太めのシンセの音が乗っていく心地よい曲。よく聞くと歌詞にはsuecide…

5.新しい世界/サカナクション

日本のエレクトロックなバンド、サカナクションの2枚目のアルバム中の一曲。 アコギのバッキングにベースが加わり、独特のフレーズが和の感を醸し出すBメロを経て、サビにオチていく構成。初期のサカナクションらしい、有機的なサウンドにエモーショナルなボ…

4.ekubo/PLASTIC GIRL IN CLOSET

岩手出身の国産シューゲイザーバンド、PLASTIC GIRL IN CLOSETの3枚目のアルバム「ekubo」の中の一曲。 アルバムの表題曲で、フラッドなギターと儚いメロディという王道のサウンド、青い春な歌詞が心地良い。コードもシンプルでさっぱりと聴き馴染みが良いと…

3.Wind of Gold/L'Arc〜en〜Ciel

一昨年結成25周年を迎えた大御所バンド、L'Arc〜en〜Cielの2枚目のアルバム中の一曲。 うねるベースと刻みのアコギが何処かエスニックな雰囲気を醸し出す静かな曲。ギターソロやブラスの入った別バージョンも存在するが、個人的には大サビ後の盛り上がりが映…

2.April/Chapterhouse

シューゲイザーの祖たるバンドのひとつ、Chapterhouseの1枚目のアルバム中の一曲。 遠くで響くような美麗なギターに始まり、解決しない暗めのコードとの対比を繰り返していく。最後の(なんて言ってるのかわかんないけど)Eの伸ばしがエモい。 シューゲイザー…

1.Under My Skin/Art-School

日本のオルタナバンド、Art-Schoolのメジャー2枚目のアルバム中の一曲。 メロもサビも爽やかなメロディで、抜けのいいサビが印象的。そしてそんな爽やかさと対照的に暗い歌詞がまた素敵。失くし続ける中で、それでも微かな希望を求める、Art-Schoolらしい美…

hello,

はじめまして、中空です。 好きなポピュラー音楽のことを中心に、気が向いた時に話していきます。 毎日更新する勢いでいきたいところですが、義務になっちゃうのもよくないので、その辺りは適当に… 理論や機材のことはあんまり分かってないので、感覚的な感…