ブルーなポップと中空ロック

何となしに音楽の話をしています。

カーテンコール

好きなものごとについて話す時、また話す人をみる時、好きであることのスタンスを思うことがしばしばある。すなわち、好きであるなら誰が何と言おうと好きであるのか、あるいは好きであってもあくまで中立的にはかるのか、どちらが一ファンとして在るべき姿勢なのか、ということである。ブログやSNS等の情報の送受信の手段が広く普及した昨今では、多くの解釈を得ることが容易く、自分が好きなことであっても、自然とそれらを踏まえた客観に寄った意見を挙げる人が多くなっている気がする。そんな風潮への逆張りが動機では悲しいが、自分が信じるものを好きでいるという立場も忘れてはならないところだと思う。

 

そんなこんなで、今回はオリジナル曲、「カーテンコール」について少しだけお話しします。

 

ナンバーガールBase Ball Bearめいたギターロックの曲。冒頭のリズムを基に曲が流れますが2番からは勢いそのままでCメロ、大サビへ進みます。大サビ2回目は1番のサビと対になっています。最初のサビがとても低いので、ライブでやると埋もれてしまいそうで心配。

歌詞はフィクション仕立てです。流れは分かりやすいですが、公に出した曲の中では珍しい雰囲気ではないでしょうか。そんな雰囲気に絆されて、今回は一人称を俺にしてしまいました。

 

19歳 乗り遅れた

時化た青春のあとさきと

染まれない俺 信号待ち

君の声がした

愛も夢も興味なくて

欲しいものもわからないけど

「探し求め歩く日々は

それもまた逸話だから…」

そう笑う君は 物語のようで

俺の知らなかった名の色を落とした

 

15時過ぎ シアタールーム

出来損ないの群像劇

プロットの上 それぞれの

逸話を描く少女たち

泣き出しそうなこの空も

聴き飽きたこの曲も

「君の目の向こう側では

色付いて見えるのかな?」

そう歌う俺は 君をたどるように

物語のような 意味を見つけたくて

無限のような日々も 黄昏に沈んで

遠ざかる影を いつまでも見ていた

 

君の目 俺の目 違う色 映し出す 群像劇

あの空 あの曲 思い出せない日々 立ち止まって

俺 また 今日 確かめる

そこにあった 物語を

俺 また 今日 歩き出す

それをじっと 踏みしめながら

 

ありふれた日々も 唯一つのようで

俺の知らなかった名の色を残した

そう 笑う君を 確かめているんだ

忘れじの日々は 物語のようで