ブルーなポップと中空ロック

何となしに音楽の話をしています。

vague vinyl voyager

受験生の頃、英語の先生にコロケーションという概念を教わった。意味が同じような形容詞でも、この名詞にはこっちをつけることが多いとか、この名詞にこれは何となく違和感があるとか、何かそういう慣習めいたものだった、と思う。メールや文書、散文的な記事あるいは歌詞など、自分で日本語で文章を書く際でもしばしばこの概念は思い出され、それがこの場において正しい組み合わせなのか、それか良い度合にずらすことができているかと気にすることが多い。言葉遊びを洗練させるには、そうした慣習めいた組み合わせをよく知り、その上でそれをもって分かる違和感のある組み合わせもよく知ることが必要となる。最近めっきり本を読まなくなってしまいもうその時点で詰みな気もするが、その概念その構えを胸に留め、多くのすぐれた作品に触れていきたいものです。

 

そういうわけで、今回は自作曲「vague vinyl voyager」について少しだけお話しします。

 

前作のB面曲のようなイメージで作った曲。アレンジは控えめで、ほぼずっと3コード8小節の基本単位を回していく構成となっています。リードギターも終始裏打ち的なリフで、同じ歩調で行き続ける表現にもなっています。

歌詞に関しても前作と表裏のようになっています。文字数は少ないですが、自分自身や自分の音楽を表す良い歌詞になりました。東京で中古CDを探し回ってた時に思いついたものが原型になっているので、散歩の時に聞くのが良いんじゃないでしょうかね。

 

探した

名前のない

感情

抱いて

街を

つまらない

自分らしさ

意味もないなって

捨てた

ネームレスボーイ

空っぽの歌

際限なく広がって

誰も知らない

ネームレスボーイ

空っぽの夢

際限なく切り売って

誰にでもなく

惰性 the same old song

 

探した

名前のない

理由

何もない

街で

終わらない

独り遊び

果ての宇宙へと

歩く

ネームレスボーイ

空っぽの歌

際限なく広がって

誰も知らない

ネームレスボーイ

空っぽの夢

際限なく切り売って

誰にでもなく

惰性 the same old song

 

ネームレスボーイ

空っぽの夢

際限なく広がって

誰でもなく

愛せる nonsense my song