ブルーなポップと中空ロック

何となしに音楽の話をしています。

27.NEON SISTER/Helsinki Lambda Club

日本のロックバンド、Helsinki Lambda Clubの曲。

ギターが心地いいポップな曲。怠そうなボーカルと、終始寄り添うオクターブ上のもう一本のこれまた怠そうなボーカルが、甘くしみったれた幸せみたいな空気感を作り上げているように思う。構成はシンプルながらサビのコードの切り替えが良いアクセントになっている印象。幸とも不幸ともつかぬ歌詞も情感に富んでおり、血や汚いなどトゲっとした言葉が不意に出てくるのが個人的にポイント高め。

 

つい最近になってこのバンドを聴き始めたがすごく良いと感じた。流行りっぽいハイが主張する曲や、本曲のような湿っぽい曲、リバーブの効いたインディー〜サイケな曲と振れ幅が広く、それでいて陰のある詞やボーカルの色など一貫した個性を持っているように思う。様々な音楽ジャンルを吸収した〜とは便利な言い回しだが、才能ある人々が既存の概念あれこれに自身の表現を加えて再構築していく、というふうなサイクルを、このような良い曲を聴いているとしみじみと感じ入るところである。ライブもいつか行ってみたい。

NEON SISTER

NEON SISTER

  • Helsinki Lambda Club
  • ロック
  • ¥204